台湾の本拠地を置く世界最大級の仮想通貨取引所Bitfinex(ビットフィネックス)で、今、出金しにくい状態が続いているようです。
「第二のマウントゴックスになるのでは?」とも噂されており、予断を許さない状況となっています。コインチェックの事件でもあったように、仮想通貨取引所の倫理観は、銀行業に比べると甘くなっています。おそらく日本人の方でも利用されている方が一定数いると思われますので、利用されている方は、十分な注意が必要です。
参照元:Bitfinex Struggles with Money Withdrawal, Community Observers Predict MtGox Scenario
https://cointelegraph.com/news/bitfinex-struggles-with-money-withdrawal-community-observers-predict-mtgox-scenario
噂の発端
事の発端は、Bitfinex社が運営していると噂される仮想通貨Tether(テザー)にあるようです。
Tetherは、米ドルなどの法定通貨に連動している仮想通貨で、Tetherの運営会社が、入金された法定通貨に基づいて、1:1の比率になるように発行する仮想通貨です。
1ドルが入金されれば、1USDTが発行されるというものなので、準備金という裏付けがあることになっています。最近のTetherの時価総額は、6億7,000万ドルほどとなっており、それと同額の米ドルがあることになっています。
しかし、この裏付けがあるというのも、Tetherの運営会社が言っているだけなので、本当のところは闇の中なのです。
それが最近、あるユーザーが指摘したところによると、同社の規約には「ユーザーは、テザーを現金に変換するための契約上または法的な根拠を有さない」とあり、懸念が広がっているそうです。
ビットコインが一時短時間で暴落した時に、テザーを発行してビットコインを買い支えたという噂もあるそうです。
また、ビットフィネックスでは、レバレッジをかけた大口取引による激しい値動きが目立つようになっているとのこと。それも、500億円規模の資金にレバレッジをかけた取引(数千億円規模の取引)が行われているようで、仮想通貨の値動きが操作されている可能性が疑われ始めています。
これら一連の事から、「テザーの準備金がレバレッジ取引のために使われている」と見る声があがっているようです。その結果、2014年に破綻した「Mt.Gox(マウントゴックス)社」の二の舞になるのではという声があがっています。
あるユーザーは、「ビットフィネックスは次のマウントゴックスだ。皆そろって騒ぎ始めており大きな問題になりそうだ。マウントゴックス破綻もこうやって始まり、何百億円ものユーザーの金が失われた」とコメントしています。
Bitfinexは、ハッキングで過去に12万BTCを盗まれるなどしていましたが、なんだかんだと経営を続けてきていたので、それなりにしっかりした対応をしてきた取引所だと思われます(でないととっくにマウントゴックスみたいに潰れていますからね)。
どちらにしても、しばらくはBitfinexに送金するのはやめておいた方がいいかもしれませんね。
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